エレナ、アリス、ジャンヌと呼ばれている少女達

~ビトラの「試練の洞窟」~


 

「大丈夫、ジャンヌ?」

 

「はい、ありがとうございます、アリスさん。あ、エレナさんが戻って来ましたよ」

 

「アリス、ジャンヌの怪我の治療ありがとう。それにしても、ここが「試練の洞窟」。キュレネで噂は聞いてたけど、不思議な場所ね。宇宙から降り注いだってことは、対異星人防護ネットを貫通してここに降りて来たってこと? 一体なんなのかしら、これも魔法?」

 

「まぁ、そんなことどうでもいいでしょ。大事なのは、これだけ複雑なら、いくら魔女狩りの人海戦術でも簡単には追ってこれないはず、ってことよ」

 

「そう信じるしかないわね。深いところまで逃げて袋小路に言ってしまっても困るし、とりあえず、しばらくはこの影で隠れつつ、魔女狩りの様子を伺いましょう」

 

「はぐれたソーリアはどうするの?」

 

「……魔女狩り狩りの魔女と呼ばれたあの子が簡単に魔女狩りに捕まるとは思えない、多分大丈夫、と信じるしかないわね」

 

「あの子のせいで追われてるのに?」

 

「今はいいじゃないですか。エレナさんの言う通り、ひとまず体を休めましょう。いつ魔女狩りがこの辺に現れるかわからないんですし」