塹壕の街の海老天うどん

by:tipa08 

アナザーリアル
ファンタジー
ヨーロッパ
近代

 この作品はキーワード小説企画第三弾「天ぷら」「塹壕」「花冠」の中で作成された作品です。キーワード小説「天ぷら」「塹壕」「花冠」についてはこちら

 

魔法大戦後の塹壕の街で海老天を巡る恋の物語が動き出す。

 

 いわゆるただの人間が「純人間」と呼ばれ珍しがられるほどに様々な種の人類が世界に版図を広げ混血するようになってから数千世紀。
 種の違いを乗り越えた人類は、しかし国家の違いまでは乗り越えられなかった。
 数年にも及ぶ魔法大戦を乗り越えた人類は、一時の平和を謳歌していた。

 

 これは、そんな大戦が過ぎた後、世界の中心たるフラジスタンのガリア国に存在する塹壕に囲まれた街「トランシェヴィル」を舞台にしたとある幼馴染男女、純人間のアマエル・ブリーと、ケット・シー混血のイレタ・ベルランの、海老天うどんを巡るささやかな恋の物語である。

 

※ややセンシティブな描写あり

 

  第1章「〝幻のうどん屋〟の噂」