Legend of Tipaland 第7章
第6章のアルの足跡
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そこは真っ黒で何も無い世界。
否、そこには光などという概念もなく、音などという概念もなく。
即ちただただ何も無い空間であった。
そこに何かの波動だけがただ響いていた。
その波動に流されて、一人の哀しき少年が漂着した。
哀しき少年は何も無いこの場所に何かが欲しいと感じた。
「ここに大地があり。人はここに立つ。大地は高いところと低いところがあり、低いところには水が満ちる」
そうであったら良い、と少年は考えた。
そうすると、そうなった。
そこには大地があり、大地には高いところと低いところがあり、低いところには水が満ちた。
「いや。高くも低くも無いところも必要だ。んー、基本的にそれは真ん中の方に集まっている。そうだ。高くも低くも無い大地の周りを海……低い大地に満ちた水が覆っているのだ」
しかし、少年は最初に生まれたその世界の姿を良しとされず、さらに考えた。
そうすると、そうなった。
後に「世界」と呼ばれることになる少年の物語である。
* * *
《2007/Cancer-31 北西州-州都〝ルプス〟 - コンクエスターギルド本部》
はしごを上り、コンクエスターギルド本部に入る。
「ここは……コンクエスターギルドの有料水飲み場前か……」
コンクエスターギルドにはYoTを支払うことで使用できる水飲み場がある。
「ほー、この鉄の蓋ってこのためにあったんだな」
その前に我々の知る言葉で言うところの「マンホール」があり、アル達はそこから出てきた。
ライアーの言っていた通り、人気がほとんどない。殆どのコンクエスターは外を見回っているのだろう。
「急いで本部長の元に向かおう」
アルはそう言って駆け出す。
それに、ジル、ライン、スペンスと続く。
一行は水飲み場を出てロビーに入る。
ロビーには受付カウンターがあるが、ここも人はいない。
今は客を入れていないので、受付も用意する必要がないのだろう。
受付カウンターの一番奥の扉をくぐる。そこに階段があり、二階のギルド長の部屋があるのだ。
直後、視界がねじれる。
「っ、立ちくらみ!?」
「違う。空間自体が歪んでる。これは……魔法か」
スペンスが驚愕するのに、アルが訂正する。
なんとか立ちくらみらしき症状から回復し、周囲を見渡す。
「こ、これは……」
そこは絨毯状の異界だった。
モザイク状に異なる色の絨毯が敷き詰められた気味の悪い空間。
「いや、それ以上に、ここにこんなでっかい広場があるほど、ギルド本部はデカくないだろ。ここには階段がないとおかしい」
コンクエスターギルド本部は横長の構造を取っており、奥行きはそんなにない。にも関わらずこの部屋は大きな奥行きがあった。
「おそらく全く違う空間に転移させられたんだ」
と、アル。
「なんにしても、奥に出口は見える。向かうぞ」
と、スペンスが脚を踏み出そうとする。しかし、異変はそれだけに留まらなかった。
その広い空間に続々と魔法陣が出現し、そこから魔物が出現しだした。
「召喚魔法か!?」
「ジル、知ってるの?」
「あぁ、意図的にサーキュレータリィリソースの流れを分断して魔物をその場に出現させるとかっていう魔法だ。噂レベルのものだったが……」
「目で見た以上は信じるしか無いね」
全員が一斉に武器を構える。
「僕とジル、スペンスで前衛を務めるから、ラインは援護して」
「分かった」
三者一斉に入り口の赤い絨毯からそれぞれ緑、青、紫の絨毯に踏み込み、その目前の魔物に武器を振るおうとした。
直後、さらなる異変が彼らを襲った。
「うわぁ、なにすんのスペンス!」
なぜかアルの目前にスペンスが現れ、アルに斬りかかった。
「なっ、後ろ!?」
一方のジルも、突然背後から魔物に襲われ、背中を傷付られた。
スペンスの攻撃を回避するため、後ろに飛び下がるアル。
「なっ、アルが……消えた」
すると、またしても奇妙な現象が起きたスペンスの前から、忽然とアルが消失したのだ。
「うわっ」
「おっとっと」
一方、背後から攻撃を受けて、咄嗟に振り返りながら一歩後ろに下がったジルは、そこでアルと衝突した。
その隙を狙って魔物の魔法が迫る。
回避するため、二人が左右に避けるが、今度はジルがスペンスの前に現れ、ジルがあわやスペンスに斬られるところだった。
「な、何が起きてんだよ……」
「みんなが、一歩動く度にバラバラに転移させられてる!」
ジルの問いにラインが答える。
そう。アルとスペンスの前にお互いが転移し、ジルは魔物に背を向ける形で転移した、というのが真相であった。
「ちっ、こりゃ迂闊に動くと同士討ちだな……」
「そうだね。せめて転移の法則性を見抜かないと……」
ジルの舌打ちにアルが同意する。
「法則性なんてあるのか? 恣意的に転移されてる可能性もある」
「確かに」
スペンスの言うことも一理ある。ここまで三回転移したが、どの転移でもそれぞれがピンチに陥っている。
「いえ、それはないわ。ジル君が三回目に踏んだ紫の絨毯、それは二回目にアル君が転移してきた先と一緒。で、その転移先はスペンスの前の紫の絨毯。つまり、同じ色の絨毯同士が、決まった組み合わせで転移しているはず」
ラインが断言する。ラインの優れた観察眼によるものだった。
「それに今、アル君は飛ばなかった。その赤い絨毯は転移しないんだわ」
「よし、そうと分かれば話は早い!」
ジルは槍を使って棒高跳びの要領で飛び上がり、他の赤い絨毯の上に着地。
「ウィンド・カッター!」
風の魔術と槍を組み合わせ、周囲の魔物を薙ぎ払った。
「なるほど、どうやら本当に赤い絨毯は転移しないらしいな。私も続くぞ」
スペンスも手近な赤い絨毯の上に飛び移り、射程拡張した刀の一撃で周囲の敵を一掃する。
「じゃあ僕はこのまま……、ファイア!」
アルはその場から動かず、炎の魔術で魔物たちを攻撃していく。
慣れない足場での戦闘だったが、アル達の実力を侮ってはいけない。ラインの援護攻撃を待つまでもなく、決着がついていく。
……かに思われた。
「更に増援!」
ラインの声。その声の通り、周囲に再び魔法陣が出現し、魔物たちが現れ始めていた。
「これ……まさか術者はここを見て、無限に魔物を呼べるんじゃないか!?」
「そう考えたほうが妥当だね。赤い絨毯を経由して、奥の出口に急ごう。ラインも」
「えぇ、トニング!」
ラインの声に合わせ、三角の陣が出現し、そこから雷が溢れ出す。
「やっぱりその制圧力は助かるよ。スペンスが範囲拡張の刀で敵をなぎ払いながら先頭を、ジルはそのジャンプでやや遠回りで移動して敵をひきつけつつ倒して、僕は両者の中間で炎の魔術で援護。ラインは殿で追ってくる魔物を撃破」
「分かったわ」
「心得た」
「よし、いくぞ」
素早いアルの号令で、一気に動き出す一行。
スペンスが危なげなく赤い絨毯から赤い絨毯で飛びつつ、射程拡張した刀で周辺の魔物を撃破していく。
その一方でジルはそこから離れたエリアに棒高跳びの要領でジャンプし、遠くから一行を狙う遠隔型と交戦する。
そのジルでも届かない遠くの敵を、アルが炎の魔術で燃やしていく。
そして、最後に突破した後の魔物は、ラインの竜が燃やし、凍らせ、痺れさせていく。
かくして、ワープ地獄の魔物地獄は突破された。
「ワープに阻まれるからゴールドを回収できないのが悲しいぜ」
「だね」
魔物退治によるゴールドが資金源の一つであるコンクエスター二人、魔物を退治するだけ退治してそのまま放置することには、色々思うところがあるらしい。
「言ってる場合か。さっき言ってた階段があるはずってのはこの階段のことだろう。駆け上がってギルド長の元に向かうぞ」
スペンスがそれを一喝して階段を登り始める。
雇われで給料を得ている者とフリーランスの認識と意識の差である。
ともかく階段を駆け上がる一行。
そしてその先には。
「現れたな。大罪人アルよ」
「え、英雄王……」
甲冑で完全に武装したギルド本部長……否、その姿は先のコンクエストで最も高い武勲を上げた英雄の中の英雄、英雄王、と呼ぶべきだろう。
「ギルド長、これはどういうことなんです、僕がコンクエストの対象って……」
「問答は無用」
英雄王は身の丈程もある剛剣を構える。
「それに……こんな奥で完全武装で待ち構えてるっていうのも不自然で……」
「アル!」
言い終わるより早く、英雄王の剛剣が振るわれる。
咄嗟にスペンスが硬度強化した刀で剛剣を受け止める。
「ほう、音に聞く北東州の刀、タマハガネ・ブレードか」
「タマハガネ・ブレード?」
「タマハガネ・ブレード?」
スペンスにもジルにも、聞き覚えのない単語だった。ブレードというのが人神契約語で剣を意味することは分かるのだが、タマハガネとは全く聞き覚えのない単語だった。
「ふん、意識を逸したな」
英雄王の剛剣がスペンスの刀を弾く。
「お前の相手はひとりじゃないぜ!」
「私もよ!」
直後、入れ替わる形で正面から、ラインが、そして棒高跳びの要領でジャンプしたジルが、上空から、それぞれ同時に襲いかかる。
「
直後、膨大な風の嵐が発生し、ラインとジルをまとめて吹き飛ばす。
「な、なんて魔術行使力だ。ミラに匹敵するぜ……」
「大罪人アルよ、裁きの時だ」
英雄王の剛剣が振り上げられ、アルに向けて振り下ろされる。
「くっ」
アルは騎士剣を両手で構えて、それをなんとか受け止める。
アルと英雄王は鍔迫り合いを演じ、両者の顔が極限まで近づく。
「ここは賢者に監視されておる、こうでもしなければ迂闊なことは話せん」
「え」
突然、英雄王がそんな言葉を口にした。
(賢者? 三賢者の事か? 確かにメルキオールは僕らの前から突然姿を消したし、魔術や魔法に詳しいらしい彼なら、さっきのような罠を用意することが可能かもしれない? そしてなにより、「ラインの存在を伝えられ、北西州にいる」という条件をメルキオールは満たす。メルキオールは、三賢者は、敵?)
アルの脳裏で様々な情報が駆け巡る。
「アル君! イグニ!」
ラインが体を起こしながら片手剣を振り、三角形の陣を出現させて、そこから炎が飛ぶ。
「くっ……」
英雄王も竜種の火焔ブレスを真正面から受けるのは分が悪いらしく、堪らず後退する。
「情報通り竜使いを仲間にしていたか。そんな分不相応な力を身に着け何を為す、大罪人アル」
「僕はこの世界を守りたいだけだ!」
後退した英雄王に向け、アルが両手で騎士剣を構えて踏み込む。
それを英雄王は剛剣で受け止める。
「良く言った。三賢者は今度こそブラッドを我が物にしようとしている。その前にブラッドを倒すのだ」
再びの鍔迫り合い、そして、耳打ち。
「俺たちを忘れてもらっちゃ困るぜ!」
ジルとスペンスが再び左右から挟撃をかける。
「
剛剣から左手のみを手放し、天高く掲げ、詠唱する。
炎を巻き込んだ竜巻、火災旋風が発生し、アルとジル、スペンスを吹き飛ばすと同時に、火の玉が一帯に落下する地獄絵図が生まれる。
「
自身は風を纏って火の玉を逸しつつ、再びアルに向けて剛剣を向ける。
「コルド!」
ラインが三角の陣を展開し、周囲に氷のブレスを撒き散らす。
「ブラッドを倒すには、トブの復活が必須。そのためには三賢者より早くウェル・プラーを発見するのだ」
再びの耳打ち。
「近づかなければどうだ!」
スペンスが斬撃波を飛ばす。
「一気に近づけばどうだ!
ジルが風の魔術で一気に突進する。
「
英雄王はアルを剛剣で一気に弾き飛ばし、ジルの一撃を剛剣で受け止め、
「
地面から石が飛び出し、スペンスの斬撃波を止める。
その隙を逃さず、アルが一気に踏み込む。
「
盾として飛び出した石のうち先端の尖った一本が英雄王の手元に移動し、アルの騎士剣を受け止める。
「
「ぐっ」
英雄王の剛剣から突風が発生し、ジルを吹き飛ばす。
「よいか、ウェル・プラーはドラゴニア平原にある。ここを出たらドラゴニア平原に向かい、ウェル・プラーを回収し、トブに取り付けるのだ。方法は、今代の
「ここを出たらって、どうやって……」
さらに耳打ち。しかし、アルは困惑するしかない。
「今は左側が隙だらけだ!」
スペンスが射程拡張した刀で左側から切り込む。
「ぬ」
英雄王はそこで後ろに飛び下がる。
「今よ、イグニ!」
ラインがイグニに指示し、火焔のブレスが追撃する。
「
空気中の水分が英雄王のもとに集まり、シールドを形作る。
「なら凍らせるまでよ、コルド!」
次は氷結のブレスが放たれる。
「くっ、流石に竜使いは厄介だな……」
氷結のブレスが解除された時、英雄王の鎧はすっかり氷漬けになっていた。
「ならばまずは、そこから排除させてもらおう」
「こうだったかな?
刹那、英雄王の姿が消える。
「なっ、俺の風圧突撃を!?」
「ぐっ……くぅ……」
「ライン!」
アルがそのうめき声に振り返ると、ラインの腹にその剛剣が突き刺さっていた。
「君たちがここに来る可能性は考えていた。ゆえに処刑場も用意してある」
英雄王が左手を鳴らすと、玉座の下から蒸気が吹き出し、床が動き巨大な穴が出現する。
「さらばだ、ライン君」
英雄王が剛剣を振り、穴に向けてラインを投げる。
ラインは無慈悲にもそのまま穴に落ちていった。
「ライン!」
アルが激昂に任せて、英雄王に突撃する。
「安心しろ、穴の下には転送装置がある。彼女は無事だ」
激昂するアルに英雄王は耳打ちする。
「君も行きたまえ、そして、世界を救いたまえ」
耳打ちを終わりにし、英雄王は声を切り替える。
「怒りに任せるとは、愚かな。さらばだ、大罪人アル。
「あ……」
アルが大きく弾かれ、穴に落ちる。
「さて、残るは君たち二人だね……」
それから数分後。ギルド長の部屋には英雄王だけが残された。
「よくやった、流石はコンクエストの英雄」
そしてそこに虚空から姿を現すのはメルキオールだ。
「メルキオール様、あなたの通報通り、連中は竜使いを連れ、そのままギルド本部まで攻め上ってきました。恐ろしいことです……」
「だが、それも君が倒した。これでこの世界の平和は保たれた」
「はい、もちろんでございます、メルキオール様。三賢者様にまたこうしてお会いできることが出来て幸運でございます」
メルキオール相手に跪く英雄王。しかし、心では全く別のことを考えていた。
(頼むぞ、勇者の子孫、アルよ。かつての我が親友のように、またこの世界を、救ってくれ)
《2006/7/23 ???》
「ん……んん……」
ピッ、ピッ、ピッという規則的な音を聞きながら、アルは目を覚ました。
「こ……ここは……?」
そこは真っ白な部屋だった。窓から見える青い空だけが色を主張している。
(世界の壁が見えない? ということはこの窓は北西を向いてるのかな?)
身体を起こそうとすると、左腕と下腹部に痛みが刺さった。
「な、なんだこれ」
とりあえず見ることの出来る左腕を見ると、そこにはなにか透明な管が突き刺さっていた。
管を追うと、その先には大きな袋に液体が溜まっているのが見えた。この液体が管を通って身体の中に入っていってるようだ。
「な、なんなんだ、これ」
よく見ると身体にも何やら吸盤のようなものがべたべた突いており、下腹部を見ると、排泄器官からも管が伸びているのが分かる。
「ほ、本当になんなんだ、これは」
困惑するしか無いアル。
「そ、そうだ、ラインは?」
見回すと、ライン、スペンス、ジルの全員が同じように管に繋がれて眠っているのが分かった。
「ど、どうなってるんだ……」
結局捕まった? この管はなにか拷問用のそれなのか?
抜いてしまいたいが、抜くことで却ってトラップが発動する可能性もある。……どうしたものか……。
悩んでいると、部屋に白い服を着た女性が入ってくる。
「キ、キガツイタンデスカ! タイヘン! イマスグセンセイヲオヨビシマス!」
女性は何やらアルには分からない言葉を発して立ち去っていった。
「語感が神聖語に似てる……?」
それは気のせいかもしれないが、そんな気がした。
それから、今度は白い服の男性がやってきた。
「ドウモ、キガツイタンデスネ。チョットハナシヲキキタインダケド、カマワナイカナ?」
やはりわからない言葉だった。
アルが困った顔をしているのを見て、「ドウシタンデショウカ?」「コンナミタメダカラネ、ニホンゴガワカラナイノカモシレナイナ」とそばの女性とやり取りをした後、男性が再びアルに向けて言葉を発する。
「
男性から聞こえてきた言葉は、アルにも聞き慣れた人神契約語だった。Englishという単語だけは分からなかったが。
「
その返答に医師は喜ぶとともに首を傾げた。
「???
どうやら彼らは人神契約語をEnglishと呼んでいるらしい。奇妙なことだが、そういう地域もあるのかもしれない。
「
「
もちろん、覚えている。が、病院? しかし、言われてみればこの清潔さを意識した建物は病院かもしれない。
この管も最近開発された新しい治療法なのだろうか?
「
「ヒーラー?」
首をかしげる男性。
「
男性はそう言うと、立ち上がり、女性を伴って去っていった。
(なんなんだ、はやくブラッドを倒しに行かないといけないのに)
確かに身体には大小の傷が残っている。癒し手がいない病院だとはなんとも運がない。
しかし、迂闊に騒ぎを起こして、「大罪人アルだ!」などとなればギルド長の尽力も無意味。ここは我慢するしか無い。
翌日。一人の女性が訪ねてきた。
「
ミコト・ナカジマ。変わった名前だ。
「
「
妙な質問だ。ルプスでさえ、姓なしの人間など珍しくない。アルもコンクエスターとなった以上、表向きは姓無しということになっている。なぜそんな質問をするのだろう。
「
直後、ミコトと名乗った女性が突然倒れた。
「あっ!」
「心配しなくていいよ。ちょっと軽い酸欠状態になってもらっただけだから」
その言葉はアルもよく知る大陸共通語だった。
現れたのは、まだ小さな少年だった。初等教育が終わったところ、というくらいではなかろうか。
「酸欠?」
「まぁ気にしないで。それにしても英雄王も無茶をする。まさかこっちの世界に無理矢理飛ばしちゃうなんてね」
「英雄王を知ってるのか?」
「うん、彼に頼まれた。とりあえず、チパランドに戻ろうか」
「チパランドに……戻る?」
じゃあここはどこなんだ? と疑問に思うアル。
「君は……一体?」
「僕は君たちが「世界」と呼ぶ存在。端的に言えば、君たちの世界を作った、神様だ」
to be continued...
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「Legend of Tipaland 第7章」の大したことのないあとがきを
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