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charm charm charm 第6章 協力者と狼煙と

前回までのあらすじ(クリックタップで展開)

 ホラー映画を観ていた少女・リナは魔法を使ってしまい、通報され、科学統一政府から追われていた。
 逃亡の最中、森で動く死体の少女・サラと出会い、共に逃げることに。知られている神秘とは違う様子のサラの正体に近づくため、ドイツの黒い森に住む魔女イアンを訪ねることにした。
 サラのことを知るために、魂の魔女・イアンの元を訪れた二人は、目的が決まるまでイアンの小屋に逗留することに。
 そこでイアンが魔法で出していた人魂に、リナは絶叫してしまうのだった。
リナの絶叫により軋む小屋。そんな現状を見てイアンはリナに魔法を制御する訓練を提案する。
 リナを落ち着かせるために気絶させたイアンは、「家族に会いたい」という自分の願いに疑念と戸惑いを抱くサラに語り始めた。
 弟を亡くした過去を。
 イアンの指導の下、リナの魔法訓練が始まるのだが、不意にサラが意識を失ってしまう。
 原因不明の昏倒から目覚めたサラは、口にした。
「——思い出した」
 サラの口から語られたのは、祖母が魔術師として科学統一政府に処刑されたというもの。
 不可解な点が多いこの点、生前よりサラも解明したかったというのもあり、イアンはとある提案をした。
 それは神秘についてのノウハウをイアンに教えた魔術師「安曇あずみ」を救出しようというものだった。

 

 
 

 

 ドイツ某所、星の智慧教会にて。
 きぃ、と控えめに開かれた扉から、ひょこ、と姿を見せたのは、グレイヘアの少女。それを待ち構えていたかのように、教会の主であるナイ神父は大仰なまでに両手を広げて出迎えた。
「よくいらっしゃいました、リナさん。そろそろいらっしゃる頃合いだと思っておりましたよ。旅は順調ですか?」
「ナイ神父! え、特に連絡も何もしてないのに、来るってわかってたの?」
 少女はグレイヘアのウィッグを取り去り、鮮やかな赤毛を晒す。癖のある髪の毛、その下で煌めく緑色の目は、間違いなくリナであった。
 ウィッグを被り、服装を変えただけの簡単な変装だが、魔法さえ発動させなければ、わりとバレずに済むようである。
「さぁて、なぜでしょう。リナさんはただそこにあるだけで騒がしいからかもしれませんね。星に聞くまでもありませんでしたよ」
 そう言って、ナイ神父はリナの背後を少し伺い、それからわざとらしく疑問符を浮かべた。
「おや、サラさんはご一緒ではないのですか?」
「連れてきたかったけど、目立つから。それに、今日は逃げてきたんじゃなくて、ナイ神父にお願いがあって来たの」
「ほう、また改まって。どのようなお願いなのでしょう?」
 首を傾げるナイ神父に、リナは決然とした表情で言い切った。
「神秘根絶委員会に捕まっている『安曇』って魔術師を助けるのに、力を貸してほしいの」

 

 ◆◆◆

 

 一人の男が、ぴゅう、と口笛を吹いた。
 剽軽に肩を竦めながら、ハンチング帽を被り直す。
「神秘根絶委員会、しかもその本拠地たるヴァチカンに乗り込む、ね。気合いの入った子どもじゃん」
 一肌脱いでやりますか、と立ち上がった。
 男は机の下に紛れるように置いてあった小振りな刀を手にする。鞘に納まってはいるが、明らかな日本刀タマハガネブレード。あらゆる神秘を根絶せんとする世の中で、排除されつつある、旧時代の対神秘武器。
 その脇差を隠し持つと、男は「ごくごく平凡な一般人です」と言わんばかりの平常さで、部屋を出、去っていった。

 

◆◆◆

 

「そうだね。だから、会いに行こう。僕たちで捕らえられた安曇先生を助けるんだ」
 そのイアンの提案に、リナは――
「……もしかして、科学統一政府に乗り込むのォ!?!?!?」
 雄叫びを上げ、イアンの力でふよふよしていた人魂たちをびっくりさせていた。当たり前の反応だが、リナの場合、実害が伴うので、イアンはぱこん、と持ってきたファイルでリナの頭を叩いた。
 思いの外、重量のあるファイルによる打撃に、リナが頭を押さえ、踞る。それを横目に、サラが首を傾げた。
「科学統一政府に乗り込むの?」
「正確には『神秘根絶委員会』だね」
 リナの質問を静かに問い直したサラに、イアンはファイルを開きながら教える。オーグギアを始め、パソコンなどの機械類でグローバルネットにアクセスするには、都合上、位置情報が必要となる。追われる身である魔女が、位置情報を発する機械を持つわけにはいかないし、第一ここは深い森。回線が不安定で、冬にはクリスマスマーケットも開かれるほどの観光名所なのに、電子決済が使用できず、未だに現金がメインで流通している場所なのだ。グローバルネットにアクセスして、自在に調べ物をすること自体困難。
 そのため、実物としてファイリングしているというのはわかるが、なかなか分厚い。下手なハードカバーより堅固な見た目で、A4サイズより一回りほど大きい。そんなに一体何の資料をファイリングしているのか。
 それに。
「『神秘根絶委員会』? 科学統一政府とはまた別の組織があるの?」
 立ち直ったリナの質問に、イアンは頷く。テーブルにファイルを広げて、二人に見せた。
 そこには「神秘根絶委員会および科学統一政府の動き【年表式】」とあった。ここ二十年ほどのものだ。
 それの初めから指でなぞり、イアンは説明する。
「魔女狩りとは別に神秘を取り締まり、根絶せんとしているのが『神秘根絶委員会』。科学統一政府が成ったより後の組織らしいけど、魔女狩りが始まるより前から『神秘狩り』をしている組織だ。だからなのか、魔女狩りにも出てくることがあるみたいだよ。シンプルに名が体を表しているから、多くの説明はいらないかな」
「神秘を根絶……そんなことして、何になるの?」
 サラの疑問は尤もである。
 もちろん、「科学による平和の実現」が科学統一政府の謳い文句なのは知っているが、神秘とはそんなに害悪なのか、サラはいまいちぴんと来ない。目の前にいるリナとイアンこそ、「魔女」として現代で神秘を振るう存在なわけだが、害悪というと何か違う気がする。
 リナの引力は「建物を倒壊させる」というあからさまな害があるが、イアンの「魂の魔法」は人魂を出すだけ。人魂など死んだ人間の存在を示すものが目に見える形であるだけだ。確かに不気味で、恐怖すべきことなのだろうが、排除までする必要はあるのだろうか。些か疑問である。
「何かわからないものを恐れるのは、生き物に備えられた当たり前の防衛機能だよ。何も起きないのに怯えるのもおかしいように見えるけど、科学統一政府の主張を意訳するとこう。
『戦争をなくすには兵器をなくせばいい。だが他国からの攻撃を受けないよう抑止力として兵器は必要。この悪循環が戦争がなくならない原因だから、一斉に兵器をなくそう』」
 戦争を霊害に、兵器を神秘に置き換えれば、確かにわかりやすいかもしれない。
 わかりやすいことが納得に繋がるわけではないが。
「科学統一政府や神秘根絶委員会の大義は今はいいよ。問題は、安曇先生を捕らえているのは『神秘根絶委員会』の方ってこと。たぶん、科学統一政府は『魔女狩り』がメインで、神秘根絶委員会は『それ以外の神秘』担当ってことだと思う」
 魔女以外の神秘はほとんど残っていない。故に、科学統一政府で喧伝する必要はなく、神秘根絶委員会が動いているのだろう。
「何故『魔女』と『それ以外』という風に神秘を区別しているのかは気になるところだけど、安曇先生は『魔女』でないから、神秘根絶委員会がその捕縛をしているってことなんだろうね。まだ処刑はされていない。神秘根絶委員会の本拠地の方が防御は固いし、一般認知も低いから、そっちに捕らえているはず」
「防御が固いなら無理じゃない? 魔法が使えるって言ったって、私もイアンも十六歳の子どもだよ? お酒が飲めるかもしれないけどさ」
「そう、だから協力者は必要だと思う。僕はいくつか宛てがあるけど、リナは?」
 協力者。難しい話だ。魔術師である安曇を捕らえている場所に殴り込む、となると、ただ武力的に強いだけでは歯が立たない。対策はされているだろうが、「神秘」による戦闘が行える者でなければならないだろう。
 だが、科学統一政府が成ってから、神秘という神秘は徹底的に狩られており、神秘そのものもなくなっている。神秘使いだって狩られた。ほとんど残っていないだろう。
 けれど、心当たりと言われれば、リナには確実に一人、宛てがある。
「ナイ神父かな。星の智慧教会にいる」
「ああ、そういえば時々助けてもらってるって言ってたね。……それならいけるかも」
「ちなみにイアンの宛てって何?」
「ほとんど、先生自身が残した情報だけど」
 ファイルのページをめくっていく。様々な魔術的措置が施してあるらしい。リナやサラが触れると、文字はふっと消えて読めなくなる。
 あらゆる人物についての情報が書き込まれており、説明を見るに、全員が神秘使いのようだった。安曇が日本人というのもあって「ナカジマアオイ」のような日本人名もちらほら見かける。
 その中の一人のページで、イアンは手を止めた。「アンジェ・キサラギ」とある。
 アンジェというのは欧風の名前だが「キサラギ」は日本っぽい語感だ。安曇のメモによると、日本人ではあるらしいが……
「神秘根絶委員会所属……?」
「敵に知り合いがいるの?」
 リナも怪訝な顔をするが「あ、わかった、スパイでしょ!」と喜色満面になる。映画の観すぎだ。
「先生の資料によると、この人は神秘根絶委員会の幹部らしいから、スパイっていうのは、望み薄じゃないかなぁ。要注意人物ってあるし、正真正銘敵だろうね」
「それはそれで情報欲しいよ。何か書いてない?」
「元々は日本で神秘による害悪『霊害』を討滅する討魔師っていうのをやってたって。あることをきっかけに、神秘を滅ぼす方向に考えを傾けたって。
 能力は色々書いてあるけど……『退魔の力』っていうのが特に厄介ってあるね。神秘を無効化するって」
「無効化系能力は最強クラスにしか授けられてはならないものでは……」
「リナは何の話をしているの」
 サラが少し呆れたような目を向ける。少し古い時代のコミックやライトノベルの定番展開の話なのだが、残念ながら、リナの同志はここにはいない。
 それでもイアンはいくらかわかったので苦笑している。コミックやライトノベルの文化は日本が強いからだ。おそらく、記憶が戻っていないだけで、祖母のことを思い出せば、サラも話せるようになるのではないだろうか。たぶん。
 それはいいのだ。イアンは時折メモ書きされている各人への「連絡方法」を確認し、アクセスを始めることにした。

 

 結果。
「全滅……」
 イアンが机に突っ伏し、ぐったりとしてしまったのは、無理もないことだろう。連絡方法や連絡先は正しかった。が、安曇がその界隈でどんな人物と思われていたか、全く知らなかったのが仇となった。
「安曇さんって、なかなかゴカツヤクだったんだね……」
 サラがイアンに憐れみの眼差しを向ける。イアンの口から弱々しく「見ないでほしい……」と零れた。
 安曇という魔術師は、善悪を気にせず、神秘を行使するタイプの人間だったらしい。善悪を気にしないという付属情報がつく場合、大抵そいつは悪を為している。つまり安曇は……そういうことだ。
 魔女の話を知っていて、イアンが年若いことを察した神秘に造詣のある者たちは、安曇救出を断固として拒否しつつ、どこかイアンを労るような声色となっていた。「かわいそうに、何も知らなかったんだな、この子は」「相変わらず安曇も人の悪い。でもやりそう」といった雰囲気だった。
 中には、あの安曇を「先生」と呼ぶイアンすら毛嫌いする人物もいて、イアンの精神的ダメージは計り知れない。
「まあ、本人に聞いたところで、自分のことだからいいようにしか話さないよね」
「仕方ないけど、調査不足ではある」
 リナのフォローの後を追って放たれたサラの一刀両断。フォローが台無しである。
「……はあ。あと、宛ては……うーん」
 ダメージを受けながらも、解決を模索するイアンを尻目に、リナは雑誌を読み始めた。適当に積んであった雑誌のジャンルは「オカルト」とある。「ホラー特集」の文字にホラー映画好きが反応したらしい。
 呑気だな、とイアンは頭痛が痛いと表現したくなるレベルの疲労感に苛まれたが、ふと、気になることがあった。
 どうしてこんな雑誌があるのか。
「あれ? この記事……」
「リナ、もしかしてそれ、『人面人魂』の記事?」
「うん。まさかとは思うけど、イアンのことなんじゃ……」
「そのまさかだよ。何か挟まってない?」
「ん、さっき写真が落ちた」
 サラから渡された写真。その裏のメモを見ながら、イアンはある人物に連絡した。

 

◆◆◆

 

「というわけで、この人が今回協力してくれるオカルトジャーナリストの中国ちゅうこく箕霞無きかないさんだよ」
「チューコクさん? 変わった名前だね。リナ・エアハルト。リナって呼んでね」
 様々な算段がついたところで、リナたちはイタリアにある星の智慧教会で顔合わせをしていた。といっても、要請に応じてくれたのはナイ神父とイアンが呼んだ中国という人物。それから、金髪の男性。
「リナ? あんまり魔女っぽい名前じゃないな。魔女って科学者とか哲学者の名前じゃなかったか?」
「あ、これは普通に本名だよ。魔女名は『アイザック』、属性は引力」
「あー、指命手配の引力の魔女ね」
 中国の納得に、リナは苦笑するしかない。
「本名名乗るのに抵抗ないのか? 魔女はみんな普段から魔女名名乗ってるのに」
「えー、でも私、女の子だし、『アイザック』ってどう考えても男性名でしょ? かわいくないじゃん」
「魔女名をかわいいかかわいくないかで断じてるの、きっとリナだけだよ……ナイ神父と、ルドヴィーコさん、でしたっけ? 応じてくださり、ありがとうございます」
「はは、ルイージでかまわないよ」
 ルドヴィーコ・アロイジオ・サヴィーノ。少し癖毛の男は、左手首にそっと触れながら、そう応えた。
 彼はかつて「テンプル騎士団」に所属しており、一神教の信仰の下、騎士として活動していた。神秘の排除により、一神教という概念が消えた今、彼の同志は少ないが、信ずべきものを取り戻すため、その中心であったヴァチカンを取り戻したいらしい。
 リナたちの目的は安曇の救出であり、ヴァチカンを取り戻す、なんて大掛かりなことはとてもできないが、神秘根絶委員会の拠点はヴァチカン。土地勘のある人間の協力はありがたい。
 広げられた地図を指し示しながら、ルドヴィーコが説明していく。
「ヴァチカンには地下水路がある。テベレ川に沿って歩くと、地下水路に繋がる入口が見つけられるはずだ」
 地図で言うとこの辺になる、と示しながら、ルドヴィーコは続ける。
「ここから入れば、神秘根絶委員会にも気づかれにくいだろう。中は多少入り組んでいるが」
「道わかんなくなったら、壁壊して進めば大丈夫!」
「何のための隠密行動……」
 リナの朗々とした答えに、すかさずサラが突っ込む。リナが魔法で壁を壊したら、ほぼ一〇〇パーセント気づかれる。気づかれないように、侵入経路を教えてもらってそれでは、水の泡だろう。
「道順の地図も渡しておこう。神秘根絶委員会が把握していない水路だから、道が変わっているということもないはずだ」
「ありがとうございます」
「侵入経路の地図ねえ。コピーもらってもいいか?」
 中国がルドヴィーコを伺う。かまわない、とルドヴィーコは答えた。
 リナがイアンにこそこそと話しかけた。
「ねえ、この人、どういう人なの? 日本人だし……日本人は特にこの救出作戦に非協力的だったじゃん?」
「うん、悉く『安曇』って名前だけで断られて、僕も心が折れてたんだけど、中国さんは先生のこと、噂でしか知らないみたいで、他の人ほど毛嫌いしてる感じじゃないんだ」
 まあ、安曇と面識のない中国でさえ、安曇のことを「かの有名な迷惑魔術師」と認識しているので、安曇が魔術師としてどんな活動をしていたかは察するより外ない。
 それでも中国が応じてくれたのは、神秘根絶委員会本部にあるであろう「神秘」関係の情報を漁れる付加要素が魅力的だったからだ。
「あと、魔法を使えるようになったばかりの頃、お世話になったことがあって」
「『人面人魂』の記事のやつ? イアンにも魔法を制御できないときがあったんだね」
「イアンも人の子ってことだね」
「いや、未だに制御できないリナの方がむしろ人の子か疑わしい」
「ひど!?!?
 軽快なやりとりをしていくティーンエイジャーたちを、大人たちは微笑ましげに眺めていた。
「仲いいな。一人でめそめそ泣いてた坊っちゃんが、今じゃ女の子二人侍らせ……侍らせてんの?」
「侍らせてません!」
 中国の軽口に、イアンは顔を赤くして反論した。「へー? ふーん? ほーう?」と中国は含みのある感じでイアンを覗き込む。
 助け船のように、リナが割って入った。
「大丈夫ですよ! 私はイアンにそういう気は一ミクロンも湧かないので」
「……それは僕も同じなんだけど、なんだろうこのプライドが傷つけられる感じ」
「あっはは、健全なことで」
 イアンが若干むくれてしまったが、空気は和やか。サラが丁寧にお辞儀をし、「よろしくお願いします」と告げる。
「魔術師と交流があったかもしれない祖母のことを知りたいんです。……わたしは、戦力になれないけど」
「それに、安曇先生の知恵を借りられれば、動く死体の彼女がこれからどうすべきかの指針も見えてくるはずです」
 イアンはそうまとめると、地図を畳んだ。
「では、経路以外の情報共有と、簡単な作戦を立てたら、行きましょう」

 

◇◇◇

 

 神秘根絶委員会本部。その壁が、物々しい音を立てて崩壊した。
 リナの引力により、もたらされる崩壊。場にいたほとんどの人間は、唐突なそれに当惑するが、一人が迷いなく、崩壊した壁の向こうにトゥクルの槍を向けたことで、鎮まっていく。
「指名手配の魔女アイザックですか。全壊だけでなく、部分倒壊も可能なのですね」
「バレてる!?!?
「そりゃ君以外、こんな豪胆な魔法の使い方しないもん」
 土埃が落ち着いた先で、いよいよ、安曇救出作戦が始まる。

 

To Be Continued…

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