対決判定

 

 

  対決判定とは
  思想的な話
  判定方法

 

 

対決判定とは   

 

 対決判定とはプレイヤーユニット同士が行為判定を行う行為の事を言います。
 プレイヤーユニット同士が何かを競い合う、片方のプレイヤーユニットがもう片方のプレイヤーユニットにアクションを起こし、もう片方のプレイヤーユニットがそれに対しリアクションを行う。
 といった行動が可能になります。

 

 いくつかのルールがあるが、どのルールであれ、GMは公平であること、PC同士の関係に関わらずPL同士は敵対していないことの2点が大前提となっている。
 また、基本的には受動優先で、同値であれば受動側の成功となる。

 

 

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思想的な話

 読み飛ばして良い

 

 A-AWs及び元システム『Aの魔法陣』の最大の面白さは、成功要素を使ってその状況にどう相対するか、また成功要素を出すためにいかに前提条件を変換するか、にあると思う。
 例えば「時速30kmで移動する」と言う目的がある時、「車」は有効な成功要素であり、一方で「徒歩」は有効な成功要素とはいえない。
 逆に「時速4kmで移動する」と言う目的がある時、「徒歩」こそが有効な成功要素となり、「車」は有効とは言えなくなる。
 しかし、対決判定ではこのような前提条件の変換は困難である。
 なぜならお互いが成功要素をぶつけ合うからだ。単に成功要素の数を数えるのでは、「車」と「徒歩」が等価値になってしまう。
 そこでA-AWsでは対決判定の方式を3つ用意する事にした。GMとプレイヤーはこれら三つの方法と照らし合わせ、どの方式を使うかを決めること。
 レギュレーションとして一律決めても良いし、状況に応じて使い分けても良い。

 

 製作者としては基本的には3つ目の「評価得点法」の採用をお勧めしている。

 

 

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判定方法   

 

単純比較法

 最もシンプルで手間が少ないの判定方法がこの「単純比較法」である。
 対決判定を行うプレイヤーは能動側から先に成功要素を宣言し、受動側が続いて宣言する。
 そして通常の判定と同じように達成値を比べ合う。

 

 通常の判定と異なる点は、両者が宣言を終えてからGMが成功要素の承認を宣言する点である。
 つまり、受動側も厳密な難易度は分からないことになる。

 

 この判定方法は先に述べた通り、異なる強さを持つはずの成功要素が全て一律の強さとして扱われてしまうという歪みを生みやすい方式である。
 とはいえプレイヤーから見てもGMから見ても負担が少ないというのが最も大きなメリットである。
 また、水泳大会、徒競走、カーレースのような、お互いがお互いに干渉しない形で対決する方式の判定はこの方法を使って判定しても歪みが少ない。(当然だが、カーレースでも、お互いをぶつかりあわせてデッドヒートしたりしたらまた話は別だ)

 

能動側変換法

 GMへの負担が大きいが従来の判定に近い形で行えるのがこの「能動側変換法」である。
 対決判定を行うプレイヤーは能動側が行動宣言を行う。この時、能動側は必ずしも成功要素を使う必要はない。
 GMはそれをNPCが行う判定であるかのように扱い、目標値を決定する。
 以降は通常の判定と同様である。

 

 この判定方法はGMに負担をかける。また、能動側の成功要素が参考程度の存在となる。
 いわば、「強引に通常通りの判定を行い歪みを無くす」方法である。
 ただし、能動側に歪みが生じる可能性があるため、GMは注意する必要がある。
 単純比較法とは逆に、お互いがお互いに干渉しない形の対決には向かないので注意が必要だ。

 

評価得点法

 上二つの間をとった特殊な判定が「評価得点法」である。
 単純比較法のように二人が成功要素を出し合った後、プレイヤーとGMでどちらの成功要素に説得力があったかを意見し合う。
 そして支持を得た数が多かったキャラクターの判定が勝ったものとする。
 この判定に限り、同値は受動優先とはならず、中間判定とすることが望ましい。どちらも同じだけ周囲から評価されているのだから。もちろん、絶対に白黒つく局面の場合は受動優先を適応する。
 この方法には単純得点法と詳細得点法にさらに分けられる。

 

 まず単純得点法はGMが1点。当事者プレイヤーが1点ずつ、他のプレイヤーが2点を持ち、一分の相談タイムと一分ずつの各プレイヤーへの質疑応答の末、全員で一斉にどちらかが勝ちかを宣言する。そして最も得点の多かった方が勝つ。

 

 詳細得点法は、各成功要素について判定を行う。各成功要素について「通し」か「通さない」かを判定する。「通し」が多数なら2点、「通し」全会一致で3点、「通し」が少数なら1点。「通さない」全会一致で0点。
 最終的に合計を競い、得点の多かった方が勝つ。

 

 プレイヤーが二人だけといった状況でない限りは、基本的にこの判定が最も歪みが少ない。
 基本的に、A-AWsの標準的な対決判定はこちらを用いるものと考えておけば良い。


 


 

 

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