ワールドセクション-ニアリアル現代神秘 用語集
ニアリアル現代神秘とは
大まかな用語解説
細かい用語解説
霊害
対霊害組織
対霊害兵装
その他神秘
ニアリアル現代神秘とは
ニアリアルとは現実に近いという意味だ。英語の意味的にはクロスの方が正確だが、ニアリアルの語感の良さからこちらを使っている。
このセクションではニアリアル世界の特に現代における「神秘」について説明する。
本記述は特に断りのない場合、2010年代を想定している。
性質上、本項目にはやや原作小説のネタバレが含まれることをご了承下さい
大まかな用語解説
霊害
ニアリアル神秘において説明を欠かせないのが「霊害」という概念だ。
霊害とは幽霊やゾンビ、魔術師など、神秘に関わる事情による被害の事であり、その加害者の事を意味する。
ニアリアル神秘世界で遊ぶ場合、基本的に敵は霊害になると考えて良い。
討魔師
そんな霊害と戦う手段を持ち、霊害と戦うことを生業とする人の事を「討魔師」と呼ぶ。
討魔師は何らかの対霊害兵装と呼ばれる霊害と戦闘可能な手段か、魔術の知識を持つ。
ニアリアル神秘世界で遊ぶ場合、基本的にプレイヤーキャラクターは討魔師になると考えて良い。
討魔師には対霊害組織と呼ばれる組織に所属する組織人と、フリーの討魔師の二種類がいる。
前者は固定給と戦闘の度に得られる危険手当が主な収入源で、後者は対霊害組織に申請することで得られる歩合制の報酬が収入源となる。
対霊害組織
霊害は人知れず存在する脅威だ。しかし、国は多くの場合これを認知し、対処に動いている。国の権力の元、霊害に対処する組織が対霊害組織だ。
対霊害組織は自身が戦力を保有している他、フリーの討魔師に仕事を紹介したり、報酬を払ったりする仕事も担う。また、対霊害兵装や魔術師の動向の管理なども仕事だ。
当然、対霊害組織の運用には神秘の知識が必要だ。王政や封建社会であるうちは指導者さえ神秘を理解していれば良かったが、民主主義が主流となる現代ではそうもいかず、多くの組織が民主主義的な社会の国営組織としてはやや不健全な状態にある事も否めない。
対霊害組織同士は必ずしも良好な関係とはいえず、思想的に対立している場合もあるが、霊害という共通の脅威と戦う同志として悪戯に争わないこと、霊害退治を最優先すること、などが紳士協定として決まっている。もちろん、とある組織にとっては殺すべき敵だが、とある組織にとっては保護すべき対象、と言うような対立関係が発生する可能性もある。
対霊害兵装
対霊害兵装とは、霊害と戦闘するために作られた装備の総称だ。
霊基構造を破壊する武器、銀の武器、妖精の力を借りる武器、魔術で編まれた武器、種類は様々だ。
霊害は神秘プライオリティ、神秘強度、神秘物理比率などにより強さが変わり、これらを持ち合わせるがゆえに通常の武器では対処が困難だ。
霊害と戦うには対霊害兵装は必須の装備なのだ。
基本的に対霊害組織毎に対霊害兵装は決まっており、フリーの討魔師も近隣の対霊害組織の持つ装備と同じものか、やや劣るものを装備している事が多い。
そして、対霊害兵装の中には霊害以外に用いるにはいささか強すぎるものも存在する。これを霊害以外のものに向ければ、その者が霊害である事になる。対霊害兵装もまた神秘である事を忘れないする必要がある。
神秘不拡散の原則
神秘を大衆の知るところにしてはならない、という原則。現代の世界において、神秘が大衆化することは、神秘の崩壊を意味する。
神秘は霊害のような悪い面だけでなく、天皇が日本人全員の幸福のために神の力を使っているように、神の祝福のような良い面も存在しているため、一概に否定できるものでもない。
神秘根絶
ただし、討魔師達の中には神秘さえなければ、霊害も存在せずに済む、と考える者達もいる。
細かい用語解説
霊害
亡霊
エネルギー体でのみ構成された実体を持たない生命体。その存在解釈は組織や人によって異なる。
・人が多く死んだ場所に発生する事
・実体を持たず神秘への影響力がない攻撃は届かない事
・ポルターガイストと呼ばれる遠隔物体操作能力と火の玉のような自身のエネルギーを変換する攻撃能力を持つ事
・知能は低く本能のままに人を襲う事
などの特徴を持つ。
上位亡霊
明確に意思を持ち、個を持っているように見える亡霊。保有するエネルギーも膨大で強力。その地で死んだ強い怨念を持つ人間によく似た人格を持つ。
霊団
多くの亡霊が一塊となった無数の顔を持つ球体。上位亡霊に匹敵する膨大なエネルギーを持つ。
周囲にいる人の精神を侵すという危険な習性がある。
瘴気
龍脈のライン上に出没する霧のような亡霊に似た何か。霊団が龍脈のエネルギーで変質したものであるとされている。
霊団と同じく人の精神を侵す他、自身の危険を感じると、実体を形成し抵抗してくるという特徴がある。
動く死体
死体が動く怪異の総称。リビングデッドのような死体そのものの他、スケルトンのような骨等もこれに分類される。
狭義としては、この呼び名がされる場合、自然発生したもののことを指す。亡霊の一種とされている。
ブードゥの禁忌
魔術やゾンビパウダーなどにより人為的に発生させられている死体が動く怪異を指す。
ブードゥの禁忌はその中でも有名なものであることから、この名前で呼ばれている。
上級悪魔
この世界をゲーム盤に見立てて陣取りゲームをしている。普段は悪魔界と仮に呼ばれる場所にいるとされており、自分の陣地が最後の一つになるなどで無い限り姿を表す事はない。
ただし、仮の外殻を纏って前線に現れる事を好む上級悪魔もいる。この場合、外殻を破壊しただけでは、撃退したに過ぎず、撃破には至れない。
ゲーム盤で実際に陣地を取り合うのは魔力で生成される下級悪魔の仕事であり、この生成のための魔力獲得に有利な龍脈結集地のような場所は優先的に狙われる。
下級悪魔
魔力により生成される上級悪魔の手勢。上級悪魔により下級悪魔の見た目も千差万別であり、また基本的に複数種類の手勢を持っているか、生成に用いる魔力の量で強さをコントロール出来る。
ただ、人型や蜘蛛型など、好まれやすい見た目はあるようだ。派閥が同じ上級悪魔同士は同じ下級悪魔を使う事も多い。
ロア
噂が実体化した存在。噂話の内容に従って行動する機械のような存在。
噂通りの強さ、噂通りの能力を持ち、噂通りの行動を行うため、討魔師達は日夜人々の噂話にアンテナを張っている。
魔術師
神秘レイヤーに刻まれた基盤と呼ばれるプログラムのようなものを起動する事で現象を発生させる「魔術」を操る者の総称。
呪文や印で魔術を使う
古術使い
最も古くから存在する魔術師。より厳密に言えば、魔導書も魔道具もメイガスにより編み出された技術である。逆にそれらが開発された今となっては古臭い魔術と見做されがちである。
ただし、マギウスやウィザードにはない自由度と訓練さえ積めば幅広い魔術行使が可能な事が魅力。故にマギウスやウィザードであってもメイガスの魔術をサブで学ぶものも少なくはない。
詠唱や印により魔術を使うが、大規模なものほど、大規模な詠唱や印が必要であるという欠点が存在する。
逆にメイガスが仕込みを終えた戦場はどこが安全地帯かすら分からない危険地帯である。メイガスはいかに自陣に敵を誘引するかを考えるし、メイガスに相対する者はいかにメイガスの陣地に入らずに戦いを終えるかを考える。
邪本使い
魔導書を用いて魔術を実行する魔術師。
魔導書には2種類が存在する。一つは魔術の実行を短縮するために作られた術式魔導書、もう一つは独自に編まれた基板が本の形になっている基盤魔導書。
後者は滅多になく、基本的にマギウスとは前者を示す。
術式魔導書を用いるマギウスは本に刻まれた術式を起動する事で魔導書が
基盤魔導書を用いるマギウスは本に記された基盤に則り、魔術儀式や詠唱、刻印が必要となる。実際に魔術が起動した場合の規模の大きさと実行の難易度を考慮から外せば、本を持つ以外はメイガスと変わらなく見える。ただし、基盤魔導書にもある程度は術式魔導書と同様のショートカットが記載されているのが常である。
後者を相手にする場合、とにかく相手の儀式が成立しないように立ち回る必要がある。
魔道具使い
高度に自動化された魔術行使を行う道具「魔道具」を用いて魔術を使う魔術師。
術者の動き、一言詠唱などで、魔道具が自動的に魔術を詠唱し実行する。最新式の魔術である。
あらゆる魔術行使に予備動作が求められるという欠点はあるが、多くの魔道具は術者を倒そうとも指示された魔術の行使を止めることはないため、思い切りの良いウィザードに無傷で勝つのは困難を極める。
ウィザードを相手にする場合、術者本人より魔道具を如何に無力化するかが求められる。
対霊害組織
宮内庁霊害対策課
日本の対霊害組織。日本の神の末裔である天皇の加護により高い神性を用いての戦闘が可能。また日本特有の対霊害兵装「日本刀」と、付喪神を用いる。天皇の加護の可能量の都合などもあり、少数精鋭を貫いている。
対霊害兵装「日本刀」の所持状況の管理や、フリーの討魔師への対応を行なっている。下記に続く日本の対霊害組織の上部組織にも当たる。
警視庁対霊害捜査班
日本の対霊害組織。表向きの名前は警視庁刑事部刑事総務課資料2係。対霊害の戦力というよりは、霊害絡みの事件の捜査を担当する。
自衛隊陸上総隊特殊作戦群霊害対応部隊
日本の対霊害組織。霊害対策課では対応しきれないほどに大規模に発生した霊害や、他国が霊害を戦力として組み込む可能性に備え結成された部隊。
銀の弾丸や聖水を用いる。
討魔組
日本のフリーの討魔師達による共同体。仕事の的確な斡旋や、報酬のやり取りの簡略化など、多くの面でフリーの討魔師に貢献している。取り仕切っているのは神秘根絶派の月夜家だが、必ずしもその方針に従う必要はない。
日本の古い討魔師の家系は血の力と呼ばれる不思議な力を伝承している。
リチャード騎士団
イギリスの対霊害組織。亡霊にも攻撃を与えられる霊基構造を破壊する剣や、多くの魔性に効果のある銀の剣、霊木から作られた弓矢、霊障を防ぐ鎧などを持つ。2016年には妖精銃と人工妖精という新装備が作られた。
騎士、(教区騎士隊)、教区騎士、(方面騎士隊)、方面騎士、(筆頭騎士隊)、筆頭騎士、騎士団長の順に偉くなる。
テンプル騎士団
ヨーロッパの対霊害組織。唯一神の加護による圧倒的な神性と神秘と、集団戦法で対象を封殺する。
擬似聖痕からエネルギーの剣や盾を出現させて戦う。
従騎士、騎士、聖騎士の順に偉くなる。
AGHF (Anti Ghost Hazard Force)
アメリカの対霊害組織。歴史が浅いためろくな神秘を持たないアメリカが、魔道具を買い集めて結成させたウィザード部隊。
現存する国の認可を受けている唯一の魔術組織である。
現在の制式魔道具は、「マルチツール」と呼ばれる文庫本サイズの魔道具である。
変形する機構があり、拳銃や非実体剣の柄などになる他、様々な部位を分離させ、魔力の探知や脚力の増強など様々な用途に使用出来る。
対霊害兵装
日本刀
玉鋼ブレード。玉鋼は、玉鋼で作られた武器を玉鋼で写しにすると、元の武器の神秘プライオリティと伝承効果を引き継ぐ、という性質を持ち、日本では古くから玉鋼で刀が作られてきたため、神秘プライオリティの古い武器を量産することが可能。
また、玉鋼は自身を神秘化可能なため、エネルギー体にも攻撃が可能である。
妖精銃と人工妖精
人工妖精は光の球に蝶の羽が生えたような見た目で、普段は円筒状のケースに収容されている。取り出して命令することで属性攻撃が可能な他、妖精銃の弾丸に属性を付与することができる。
遠距離攻撃が可能かつ、量産可能な対霊害兵装は現状妖精銃以外に存在しないため、2016年以降、霊害退治の形が変わるかもしれないと期待される一方で、妖精銃そのものが霊害に用いられる可能性が示唆されている。
その他神秘
神秘レイヤー
人間が触れられる物理的な触覚存在を物理レイヤーとした時、同じようにその場所に重なって存在する神秘が存在する層の事を便宜上神秘レイヤーと呼ぶ
亡霊など、神秘を持つ生物に物理攻撃が効きにくいのは、神秘レイヤーにも実体を持つ(その部分は物理レイヤーで見れば非実体)からであり、日本刀や魔術などの攻撃が効きやすいのもそれらが神秘レイヤーに実体を持つからである。
この時、神秘レイヤーと物理レイヤーにそれぞれどれくらいの実体を持つのかを表したものが神秘物理比率である。
神秘プライオリティ
古いものほど物体としての優先度が上がるという見かけ上の現象。5年や10年では大した差にはならないが100年違えば、それなりの違いになる。
神秘強度
神秘を強く持つものは物体としての優先度が上がるという見かけ上の現象。
伝承効果
武器が過去の活躍によって、特定のものに強くなるという見かけ上の現象。
龍脈
大地を駆け巡る魔力の流れのこと。地球の表面を走る魔力の血管。
血の力
日本の古い討魔師の家系が持つ不思議な力の総称。その殆どがかつて妖と交わった事によるものだが、魔術による肉体改造や、一子相伝の魔術体系なども含まれる。
神性
神様特有の強力なエネルギー。神性を持つものは神性と魔性以外では傷をつけることは難しい。
魔性
強力な怪異が持つ神性に似た強力なエネルギー。魔性を持つものは神性と魔性以外では傷をつけることは難しい。
仏性
魔法
魔術が基盤を用いて神秘レイヤーに干渉する技術なのに対し、魔法は直接神秘レイヤーを操作する技術である。
魔術と違い使用された痕跡も残らないため、魔法が犯罪に使われれば捜査は困難を極めるかもしれない。 実際には魔法を使える存在というのは妖精のようなそういう種族か突然変異に限られ、人間の魔法使いはごくごく僅かのため、問題になることは少ない。